歪笑小説 / 東野圭吾

東野圭吾の「歪笑小説」の感想などです。

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。自作のドラマ化話に舞い上がり、美人担当者に恋心を抱く、全く売れない若手作家。出版社のゴルフコンペに初参加して大物作家に翻弄されるヒット作症候群の新鋭…俳優、読者、書店、家族を巻き込んで作家の身近は事件がいっぱい。ブラックな笑い満載!小説業界の内幕を描く連続ドラマ。とっておきの文庫オリジナル。

Amazonより引用

おふざけ?シリーズ第4弾の短編集です。
前作、黒笑小説 では小説業界の作品が4つ入っていたのですが、今回は全編小説業界です( ̄ー ̄)
やっぱり、前作で反響が大きかったんですかね〜
そういう意味で、この作品は前作の黒笑小説の続編とも言うべき作品になっているので、黒笑小説の登場人物が出てくるだけでなく、話も繋がっています。
従って、もちろん単品でも楽しめる作品なのですが、本作の前に 黒笑小説を読むことをおすすめします!
これまでのこのシリーズも十分面白かったし傑作と言ってよかったのですが、個人的にはこの第4弾の歪笑小説が最高傑作だと思います!

以下、例によって軽くそれぞれの短編についての感想を。
ネタばれ注意で。
実は巻末広告が一番面白いという話もあるので、巻末広告のチェックもお忘れなく!!

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伝説の男

いやはやこの獅子取って人、もうめちゃくちゃな人なのですが、こんな人が実は本当にいたのですかね?
たぶん、誰かモデルとなる人がいるのだと思いますが。。。
いやはや小説業界おそろしや。

夢の映像化

出ました!前作でも活躍した熱海圭介。
今作でもやらかしてますね〜
この根拠のない自信はどこから出てくるのでしょうか。
そして、この人のモデルもいるのかな?
まさか著者自身か!?

しかし、キバタクとかそんな名前出しちゃっていいのだろうか?www

序の口

前作で衝撃の作品「虚無僧ゾフィー」で新人賞を受賞した唐傘ザンゲの話。
この話はブラックではなく、小説業界とはこういうものである!という一端を見せつつもあたたかさのあるいいお話でした。
しかし、実際接待ゴルフ的なものは小説業界では盛んなのかな?

罪な女

いや〜やばい女だね。この人w
実在するモデルがいるのか気になる。。。
唐傘ザンゲは華麗にスルーするが、熱海圭介はやはりやらかしますwww

最終候補

これはなかなか考えさせられる話ですな〜
最終的に落選したけどめでたしめでたしという話ではあるが、しかし、東野圭吾はこの人とは逆なんだよね。
そう考えると説得力がまるでないはずなのに、ものすごく説得力があるように感じるのはなぜだろう?
さすがですな!

小説誌

少年少女おそるべし!!
青山くんかわいそう。
そして、小説業界の裏話?を完全に暴露しているように見えるが、これは周知の事実ってやつで公にしてしまっても良いのだろうか?
しかも、灸英社って確実に集英社から来ているのだろうし、ちょっと心配になるw

天敵

唐傘ザンゲと婚約者の話。
いやはやただの婚約者ごときがこんなにしゃしゃり出てきたらうざすぎるよね。
なんだこれは。
唐傘ザンゲは小説家としては切れ者っぽい感じだけど、女を見る目はまったくないのか〜と思いきや、、、これはまさかの展開でした!
おもしろい。

文学賞創設

文学賞っていろいろと思惑があるのですな〜
まあ実際本当かどうかわからないけど、こういう裏話チックな話はおもしろいですな。
そして、見事受賞した大凡均一氏。おめでとう。
頭から最後までふざけた感じで終わるかと思いきや、最後はなかなかいいお話です。

ミステリ特集

また出てきました熱海氏。
どうしてこの人こんなにラッキーなのでしょうw
しかし、これまでの経歴からしてこの人に本格ミステリーを依頼してはいけないでしょう笑
どう考えても大変なことになるとしか思えないところ、またしてもまさかの神風が吹いて、結局ハードボイルドを書いても良いことに。
ラッキーですな〜
と思いきや、、、、実はユーモア・ミステリーがお題だったというオチw
うーん、しかしミステリーにはならないような(^_^;)

引退発表

今回は出ないのかな〜と思った寒川先生、満を持して登場!!
しかし、引退か〜www
とは言っても当然引退するだけではなく、まさかの引退小説を書くということに。
その名も「筆の道」。大長編!!
引退じゃないのかー!!!
そして、ひそかに巻末の作品紹介には、直本賞候補として載っていますwww

戦略

大人気の熱海圭介氏がまたまた登場!
何をどう思ったのか、熱海氏をプロモーションして売りまくる手に出た灸英社。
熱海圭介はくさやらしいw
実はコアなファンがいるとかww
んなバカなwww
しかし、最後のオチを見る限りでは、まさかの人気に火がついたらしい!?

職業、小説家

唐傘ザンゲが婚約者元子の親に結婚を前提とした付き合いをするたに挨拶に行く話。
まさかの元子再登場です。
前回の「罪な女」の時の元子とは違って、至ってまともな元子w

たしかに小説家って水商売的に言われるし、親としては心配だよね〜
そんな親の心理をふんだんに描いた本作品ですが、最後は父親がまさかのキムコを大絶賛!
小説家という職業を全否定の立場から一気に肯定派へ。
たしかに、良い作品を書ける人なら作品を読んでもらうのが手っ取り早いよね〜

しかしこれ、熱海圭介はどうなるのだろう??
熱海圭介バージョンも見てみたいwww

最後はめでたしめでたしですな。

そして重要なのでもう一度書きます!
最後の巻末広告の作品紹介のチェックもお忘れなく!!

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