真夏の方程式(映画)
映画
概要
東野圭吾原作の小説の映画化。
主演はドラマ同様、福山雅治。
内容はほぼ小説と同様なので、概要やあらすじは真夏の方程式を参照。
感想
ストーリーはほぼ原作のサブセットという感じでした。
問題となる殺人事件が冒頭に来る等々、構成が若干異なる部分がありましたが、非常に原作に忠実だったという印象。
ここまで忠実なのも珍しいのでは?
原作の内容を全て映画化するのは無理があるので、そういった意味で、限られた時間内によくまとめた作品だと評価しています。
原作に忠実なので、原作を知らない人が見ておもしろいのは当然だと思いますが、良い感じにまとめられているので、原作を知っていても十分楽しめると思います。
配役もなかなか適役だったのではないでしょうか?
***以降、ネタバレ有り***
原作と大きく違うのは、上でも書いたように、成実が殺人を犯してしまう場面が映画ではいきなり登場するところ。
原作では、そもそも川畑家に秘密があることは徐々に分かってくる流れだったので、ここでテイストが大きく異なりますね。
個人的には原作のように徐々に疑わしいことが判明していく方がおもしろいと思うのですが、最初にインパクトのある場面を持ってきてしまった方が分かりやすいという面はあったのかもしれないですね。
また、環境保護の活動家の沢村元也がバッサリいなくなっていたことにより、環境問題の扱いが原作よりも薄くなりました。
あとは、結果的には重要な手がかりの1つとなった仙波の絵の件が省かれていたり、、、等々その他残念な点もありました。
しかし、一番残念な点は、これは原作同様、結局成実が殺人を犯した動機が納得できない、、、というところですね。
これは特に映像化されて顕著になってしまったですが、あの雰囲気でわざわざ殺しに行くか!?と思わざるを得ません。
原作は文字ベースなのでまだ想像で補える余地があったのですが、映像で情景が明らかになってしまうと、この欠点がさらに浮き彫りになった気がします。
ホント、これ以外は素晴らしいと思う作品なので、ここは非常に残念ですね。。。