XFree86

最終更新日時:2007-03-13 17:24:34
X関連

たいていの UNIX でグラフィック機能を使おうとする際には X Window System と呼ばれる Window System を使います。
そして、名前の通り XFree86 はフリーで提供されている X Window System です。
X Window System は商用のものもありますが、XFree86 と比較してそれほどメリットがあるという話もあまり聞かないので、とりあえず UNIX で GUI を使いたければ XFree86 を使えばよいかと思います。
とはいっても、たいていの Linux のディストリビューションには最初から XFree86 が入っているはずです。
ですので、基本的にはわざわざ手動でインストールすることはあまりないんですが、VGA がそのバージョンの XFree86 では対応してなかったり、新しいバージョンでないと対応していない機能があったりという場合もあるので、そういう時は手動でインストールすることになります。

インストール


XFree86-4.2.0 の例です。

まず、XFree86 の公式サイトから XFree86 のソースを入手します。
ソースは X420src-1.tgz, X420src-2.tgz, X420src-3.tgz と3つあるので、3つともダウンロードします。
ちなみに、例えば Linux の glibc-2.2 の環境であればバイナリがダウンロードできるので、わざわざソースをダウンロードしてコンパイルする必要はありません。
ちなみに、バイナリの場合は sh Install.sh でインストールされるようです。

ソースが入手できたら、3つとも展開します。

 % gzip -dc X420src-1.tgz | tar xvf -
 % gzip -dc X420src-2.tgz | tar xvf -
 % gzip -dc X420src-3.tgz | tar xvf -


すると、xc というディレクトリがカレントディレクトリにできます。
次に xc/config/cf/site.def を自分の環境に合わせて修正します。
ちなみに私が変更したのは、ProjectRoot を /usr/XFree86-4.2.0 にしたのと、HasGcc2 を YES にしたのだけです。
HasGcc2 は gcc でコンパイルするのに必要ですが、ProjectRoot はデフォルトでも基本的に問題無いはずです。

設定が終わったらコンパイルします。
これはけっこう時間がかかりますので、気長にコンパイルが終わるのを待ちましょう(^_^;
かなりコンパイル時のメッセージがたくさん出ますんで、ログに取っておくと良いです。

 % make World > &world.log 


コンパイルが正常に終わったらインストールします。

 % make install >& install.log
 % make install.man >& man.log 


設定


XFree86 の設定はコンパイル時に site.def を変更していなければ /etc/X11/XF86Config というファイルで行います。
ただ、XF86Config を1から手で書いていくのはとっても大変なので、xf86config という設定コマンドを使用して設定します。
ちなみに、xf86cfg という GUI の設定コマンドもあるんですが、これでうまくいった試しがありません(-_-#
いずれにしろ /etc/X11/XF86Config ファイルは書き換えられてしまうので、最悪の事態に備えてバックアップを取っておきます。
基本的には、設定コマンドで設定してしまえば終了で、後は FontPath を追加したりとか、どの解像度をデフォルトにするかとか細かい設定を手動でちょこちょこしていけばいいだけです。
が、うまくいかなかったので手動で /etc/X11/XF86Config のマウスの設定の部分を以下のように修正したらちゃんとうまく動くようになりました。

・Option "Protocol" を "PS/2" から "IMPS/2" に変更
・Option "Emulate3Buttons" を Option "Buttons" "3" に変更

起動方法


以下のコマンドを実行すると X Window が実行できます。

 % startx 


強制的に X を終了したい場合には Ctrl+Alt+BackSpace で X を切ることができます。

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