Vine-2.1.5→Vine-2.6r1
Linux系
Vine-2.1.5→Vine-2.6r1
Vine-2.1.5 から Vine-2.6r1 にアップグレードした時のメモ(というか失敗談)です。
アップグレードしたのは以下の理由です。
ファイルシステムを ext2 から ext3 に変更したかった。
パッチをあてる方法とかもあるのですが、通常、カーネルを 2.2 系から 2.4 系にアップグレードする必要があります。
で、どうせカーネルをアップグレードするなら新しいバージョンの方がいいかな、と。
glibc のバージョンを上げたかった。
2.1.5 では glibc は 2.1 系ですが、2.6 では 2.2 系になります。
glibc を入れ替えるのはどっちにしろ大ごとになりますので、アップグレードした方がよいかと。
ipchains ではなく、iptables を使いたかった。
ipchains はもはやサポートされなくなる可能性が高そうなので、iptables へ移行することが勧められています。
実際、iptables の方が柔軟にフィルタリングが出来るらしい。
そして、iptables は 2.4 系のカーネルでないとサポートしていません。
アップグレード手順
基本的には、単に Vine-2.6r1 の CD から起動して、アップグレードを選択しただけなのですが、1つ問題が。
わたしは基本的に RPM があまり好きじゃなかったので、片っ端から消していた時期がありました。
その時に、どうやら Vine のリリース情報の入った RPM を消してしまっていたらしく、既存のシステムを Vine のシステムだとは認識してくれませんでした。
ということで、ここから先の失敗談は、きちんと RPM で管理されているシステムに関しては当てはまらない可能性があります。
CD によるアップグレードが終了した後は、主要なプログラムをそれぞれテスト。
正常に稼働することを確認後、apt-get を使って Vine-2.6 のアップデートを行う。
もちろん、全ての作業を行う前に必要なものはバックアップを忘れずに。
NIC のドライバ
何故か自動認識してくれないヤツがありました。
2.1.5 の時はどうだったか覚えてないですが、手動でドライバを入れた形跡があります。
で、同じように 2.6 上でもドライバをインストールしようとしたんですが、何故かコンパイルでエラー。
このマシンでネットが繋がらないとインターネットが見れない環境だったのでかなり途方に暮れていたんですが、似たような名前のドライバを /etc/modules.conf に自分で追加してやってなんとか使えるようになりました。
が、これで本当にいいのかが微妙。。。。
とりあえず使えてはいますが。
というわけで、可能であれば、アップグレードする前にそのドライバの情報を入手しておくことをお勧めします。
下位の OS で動作していたからといってバージョンが上がった OS 上で動くとは限りません。
ファイルシステム
2.6 にアップグレード中に、ファイルシステムを ext3 にするかどうかを聞いてきます。
そもそもの目的の一つが ext3 への移行だったの、わたしは何も考えずに ext3 にしてしまったのですが、ここは ext2 のままの方が良いかもしれません。
カーネルのバージョンさえ上げてしまえば、後でも ext2 から ext3 への移行は簡単に行えますので。
逆に ext3 から ext2 への変更ができるかどうかは知りません(/o\)
ext2 で mount するように fstab に書いておけばいいような気もしますが、後から簡単にできることをここでやる必要は無いでしょう。
ちなみに、2.6 でも kernel-2.2 がインストールできます。
というか、デフォルトでは 2.2 系と 2.4 系の両方のカーネルがインストールされたと思います。
それを考慮してもとりあえずファイルシステムは ext2 にしておいた方がよいかと。
ipchains VS iptables
ゲートウェイとなっているようなマシンであればフィルタリングを行っていると思います。
基本的には 2.2 系で ipchains, 2.4 系で iptables が主に使われるようです。
というか、2.2 系では iptables は通常は使えないようです。
逆に 2.4 系でも ipchains は使えます。
が、ここで問題なのが、ipchains と iptables は同時に使うことができないということ。
これはカーネル的にダメらしいです。
で、わたしは当然 iptables を使いたかったので iptables を組み込んだのですが、これがなかなか設定がうまくいかない。。。。
iptables が設定できないと Web も見れない状態なので情報源は man iptables くらい。。。
というわけで、アップグレード前に iptables の設定について調査しておくか、従来の ipchians の方を組み込むようにしておくかしましょう。
というか、2.2 系で立ち上げることが出来るようになっていれば ipchains が使えるはずなんですけどね。
その他
自分でコンパイルしてインストールしたものが 2.6 の RPM で勝手にインストールされ直されたものがありました。
これは原因不明。。。
単純にインストールされている PATH が一緒なら RPM でインストールしたものだと解釈しちゃうのかな!?
実行ファイルが置き換わるだけならともかく設定ファイルも置き換えてくれたので、前の設定ファイルに戻す作業が発生。
そもそも RPM でインストールしたくないから自分でコンパイルしたわけで、結局勝手にインストールされた RPM を削除し、その後もう1回コンパイルしてインストールし直しました。
これを回避するにはどうすればいいんですかね。。。。