手紙@東野圭吾

2006-11-20

映画化されて話題の東野圭吾の「手紙」を読破。
白夜行の例からいって絶対映像化されたものを見る前に原作を読んだ方が面白いと思ったので。

しかし、この手紙という作品、全くミステリーではない。
東野圭吾はミステリー作家ではないのか!?
と言っても別に不満なのではない。
むしろ、非常に面白かった。
物語の最初の方は暗くどんよりした雰囲気で話が進んでいくが、ラストシーンは感動ものである。
そして、なかなか犯罪者と犯罪者の関係者への対応について考えさせられる話だ。
強いて言えば最後の方が少々どんでん返しっぽく、そこにミステリー作家っぽさが出ていなくもないが、明らかにミステリーではない。
そういえば、天空の蜂もミステリーっぽくなかったが非常に面白い作品だった。
実は東野圭吾はミステリーじゃない方がよかったりして。
いや、さすがにそんなことはないと思うが、引き出しの多い作家だと改めて感じた作品ではあった。



2006
10